アメリカ長期滞在の保険

H氏です。海外滞在をしていると、様々な事件・事故に巻き込まれます。そんな時、保険に入っていて本当に良かったな、と思います。下記に、これまでの体験と調査のまとめを記します。確認のために自分でも調べてみてください(詳細は保険会社に電話で聞くのが一番です)。

【傷害保険】
現在のところ、Jビザはオバマケア免除です。私は、いつも海外渡航前に、日本の海外旅行保険に入っています。海外旅行保険のメリットは、ビザに必要な項目を全て賄っていても、保険料が月1~2万円と比較的安い。日本語で対応してくれる(緊急時でも)。携行品損害や航空機遅延などの補償もついていることです。デメリットは、(基本的に)日本からしか加入できない。1年以上の長期滞在にあった保険プランが少ない。歯科、眼科、妊娠に対応していないことです。

研究員の方は、現地の大学の保険に入るのも一つです。特に奥様が妊娠している場合や、滞在中に出産の予定がある場合は、渡航前に秘書さんや大学の国際課の方に聞いてみましょう。MITUCSBの場合は、visiting scientistも大学の保険に加入できました。子供が生まれると、保険料も上がるので要注意です。3人で月10万円を超える場合もあります。支払えないときは、現地のグラントを採るなど、ボスとよく話し合うのがいいかと思います。米国のグラントは、給与や保険、渡航費に回せるので、サポートしてくれるかもしれません。

大学の保険オフィスに、「Emergencyを利用する場合は命に関わるときのみにしてね」と何度も念を押されました。一人でも多くの命を救いたいからでしょう。でも、自分や家族がとても苦しそうだったら、どこから命に関わるか線引きが難しいですよね。金銭的にも、Ambulanceを利用すると最低数万円はかかるそうです(日本の海外旅行保険の多くは補償対象内)。事故で警察を呼ぶと、消防車と救急車が一緒に来ます。この場合に、応急処置のみの対応もしてくれるので、状況に応じて利用した方がいいようです。軽い怪我なら応急処置後に、タクシーや友人などに病院に送ってもらうのが得策かと思います。「本当に緊急時は迷わずAmbulanceを利用してね」とも言われました。


【歯科保険】
当然ですが、保険は万が一の場合の補償であり、病気になってから入るものではありません。すでに病気である可能性がある場合は、保険対象外になります。したがって、海外旅行保険には、いつ病気(虫歯)になったか分からないような、歯科は対象外になっています。現地の大学の保険でも、妊娠や眼科は補償してくれても、歯科だけは対象外になっていることがあるので注意してください。

現地の一般の保険に加入しても、虫歯などは加入後半年間は保険対象外であったり、親知らずは1年間対象外であったりします。英語で大変ですが、よく読んでから加入しましょう。例えば、UnitedHealthcareなどは、ネットで即加入(電話対応不要)できます。他にもたくさん保険会社があるので、比較してみてください。歯科保険には、定期メンテやX線検査などが保険対象ですので、歯科保険に加入した場合は、定期的に歯医者に行ってケアをし、虫歯の予防に努めるのが一番かと思います(すごく歯が白くなりますよ!)。

米国だと、場所によっては虫歯の治療費に10万円以上かかることもあります。セカンドオピニオンも大事ですが、検査だけでも1万円近くかかったりするので、現地情報が最重要ですね。米国での虫歯の治療体験についてはコチラ


【家財保険】
米国の建物自体は、その大家さんが火災保険に入っているので問題ありませんが、水漏れなどで他の部屋の人の家具や電気製品を壊してしまったら、それらは自分達が補償しないといけません。怪我をさせたら医療費を払う必要も出てきます。そのため、家によってはrenters insuranceへの加入が義務付けられている場合があります。また、renters insuranceに加入していれば、盗難や火災時に、自分達の家財も補償してくれます。年間100ドルくらいで入れます。例えば、Assurantはネットで即加入できます。


【自動車保険】
保険内容を日本と同程度にしようとすると、ambrella保険まで加入する必要があり、非常に高額になります。傷害保険の内容と照らし合わせて、必要な項目を絞り込みましょう。AAAに加入していれば、牽引などの補償も不要かもしれません。ただし、日本では驚くことかもしれませんが、事故を起こした相手が自動車保険に入ってない場合が多々あります。実際に私たちの場合がそうでした。相手に支払い能力がないと、自腹を切る羽目になります。そこをサポートしてくれる項目(uninsured Motorists Coverage)も必ずあるので、ケチらず大事な項目はしっかりと加入しておきましょう。米国での自動車事故体験についてはコチラ

ちっとした事故でも警察には必ず連絡するべきですが、車のこすり傷で保険請求すると、保険金額の上昇の方が頭を悩ませる場合もあります。deductible(ある一定額までは自腹)の金額を高めに設定すると、保険料は安くなります。また、警察の調書記入後は、保険会社同士の交渉になりますが、この際に保険会社の選択が重要になってくるという話があります。例えば、GEICOは高いですが、保険会社としてはまぁまぁ良いと聞いていますし、ネットで即加入できるので、車を買ったときに加入していないのであれば便利です。


【海外旅行保険】
傷害保険の項目が最も重要ですが、短期間の渡航で海外旅行保険に加入する際は、どちらかというと下記の項目で利用することが多いかと思います。旅行前に、保険内容を一度確認しておくといいかもしれません。中でも大事なのは、携行品損害です。

自転車やカメラなどの盗難は、上記の家財保険に加入していれば、補償してくれる場合があります。海外旅行保険では、場所によって携行品損害の対象になります。あくまでも携行品なので現地の自宅は適応外のようです。米国での自転車の盗難体験についてはコチラ

飛行機に乗って、寄託手荷物が出てこなかった場合も、携行品損害の対象になります。ただし、手続きが非常に面倒でした。荷物が届かなかったときは、まず航空会社に連絡します。たとえ英語が苦手でも、連絡はメールではなく電話がお勧めです。必要書類(内容物やその価格)を記入します。スーツケースや内容物の写真、レシート、メーカーが分かるものがあれば一緒に。書類の送付はFAXではなく、郵便がお勧めです。3ヶ月程度出てこなかったら、航空会社が紛失を認めた書類を作成してくれるので、それを保険会社に送付します。航空会社が補償してくれる場合もあります。

寄託手荷物が遅延した場合は、航空会社が荷物をホテルなどの滞在先に送ってくれます。その間に購入した必要品は、寄託手荷物遅延費用として、海外旅行保険で補償してくれます。

航空機が遅延した場合は、基本的に航空会社が補償してくれます。大雪で飛行機が飛ばなかったとき、ホテル代、食事代、ホテルへの移動費、次の航空便の手配+αのサービスが受けれました。もし補償がない場合は、保険会社の航空機遅延費用の対象になります。

日本の海外旅行保険に加入していない場合に、米国から欧州にいく際、現地の海外旅行保険に入ったほうがいいかもしれません。一般の保険の場合、傷害保険の内容によっては、米国のみ適応される可能性があるので。大学の保険であれば、米国外での損害治療もカバーしている場合もあるので、事前に大学に聞いてみてください(MITは米国以外も適用されるようです)。

クレジットカードに付帯している旅行保険は、「本クレジットカードで支払った場合のみ」に補償されること(利用付帯)があるので、事前にご確認ください。旅行の交通費やツアー料金を本クレジットカードで支払っておかないと、その旅行期間の補償はしてくれません。


【その他】
傷害保険、家財保険、自動車保険の全てにおいて、大学以外の保険に加入するなら、一つの保険会社でまとめたほうが安くなる場合があります。いろいろキャンペーンもやっていますし、保険は定期的に見直したほうがよさそうです。

日本で生命保険などに加入している場合は、海外でも適応されます。事前に連絡して、記入用紙をもらっておきましょう。現地の保険内容によっては、こちらを利用したほうがいい場合もあるかもしれませんので。

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